日本でも報道されたようだが、台湾の八田與一像の首が切り落とされ、その犯人が逮捕された。元台北市会議員が犯人だった。

FacebookやTwitterでは、「親日派の台湾でこんな事件が発生してショック」「台湾に対する印象が変わった」「犯人は中国系の台湾人だ」などという書き込みが多く見られた。
犯人の行った行為は決して許されることではない。

しかし、忘れてもらっては困る。台湾にいる台湾人全員が親日派だとは限らないということだ。日本統治時代に、数多くの日本人は、現地の人達と協力し合い、台湾発展のため（当時は、日本国発展のため）に汗を流した。しかし、一部の日本人は、台湾人を酷使し、とくには暴力を振るったりもしていた。さらには、殺人事件、暴行事件が発生しても、犯人が日本人の場合は、逮捕を免れたという実例もある。
それ故に、日本人に対し、嫌悪感をもった台湾人も存在するという事だ。

原住民に至っては、当時、山に住む原住民は首狩り族であったがために、森林開発、道路建設に非常に厄介な存在であった。そのために、日本は、山に住む原住民の討伐を行ったり、ほぼ強制的に山から平地へ居住地を移させたりした。また、危険な山間部の工事には必ず原住民は労働力として駆り出された。そのために、事故死する人も少なくはなかった。

俺は以前から、何度も警鐘を促している。「台湾人が全て親日派だとは思うな。そうでない人も大勢いる。故に、その点を留意した行動をするように」と。
しかし、３１１のお礼だと称し、自転車の後ろに「謝謝台湾」と書き、台湾の国旗と日本の国旗を付けて台湾一周する日本人や、某駅前広場で「謝謝台湾」と書いたプラカードを持ち、日の丸を振り回す日本人や、同じようなプラカードを作って、ハグする旅をする日本人をよく見かける。
日の丸に悪意を感じる人もいるという事を無視した行為だ。
しかも、結局は、台湾人の人達にご飯をごちそうになったり、家に泊めてもらったりして、「台湾の人達は本当に優しい」と喜んでいる。

何をしに台湾へ来たんだ！お前たち馬鹿か！！って俺は言いたい。

台湾へ恩返ししたいなら、おとなしくたいわんへ旅行に来て、台湾国内にお金を落とすことだ。自分が日本人だという事を誇張する必要などどこにもない。

八田與一像を国民党の手から守り、今の様な状態に保存してくださっている台湾の方々には心から感謝だ。その感謝の念を表わしたいなら、現地を訪れ、周りの雑草を抜くとか、ゴミを拾うとか、具体的な行動に移してほしい。

日本人は口先だけの人が多過ぎる様。「ショック」だというなら、今すぐにでも募金活動をして、補修費用を少しでも日本から支援してはどうか。
口先だけでは何もならない。行動に移すべきだ。

俺も台湾国内で、募金活動をしたが、台湾の法律で個人が募金活動を行う事は禁止されている。

もう一度言わせてくれ。
決して台湾人すべてが親日派ではない。その点を十分に留意した言動で取って欲しい。

俺はそう思うけどなあ。