俺の独り言(シニア男の本音トーク)のブログ

台湾東部、花蓮に家族で移住したシニア世代に突入した中年男の本音トーク。同年代に送り届けたい独り言。若い世代に残したい独り言。

男の涙

人は悲しい時、涙を流す。これはごくごく自然のことだ。しかし、世間では「男は人前で泣くもんじゃない」と言い、「女の涙は女の武器」と言う。


そりゃあ、仕事でミスをして上司に怒られて、メソメソ泣くような男はダメ男だろうし、これは女性も同じだ。


でもさ、悲しい時は、男でも女でも泣けばいいと俺は思う。


俺は25年前に父親を、17年前に母を亡くした。時々、親を思い出し、無性に悲しくなる時がある。「もう一度会いたい。」「もう一度話がしたい。」でも、どちらも叶わぬこと。その度に、「本当に両親はもう、この世に居ないんだ」と改めて強く感じ、涙が出る。
子供達に両親の話をしている時にも、急に、言葉に詰まることがある。
カラオケで、歌いながら泣いた事もある。


大切な人に会えない悲しさ。これは男も女も関係ない。


泣きたいときには思いっきり泣けばいい。よく、「いつまでも悲しんでいると、亡くなった人が悲しむ」と言うけれど、俺に言わせれば、他人事だからそんな事が言えると思う。
いいじゃないか。悲しいという事は、その人の事を忘れていないって証だ。
亡くなった人の事を忘れていないから涙が出る。これほどの供養が他にあるか?


これは人に限ったことじゃない。愛するペットを亡くした時も同じだ。


そう、悲しい時は泣け。涙が枯れるまで泣け。俺は泣く。とことん泣く。そして、愛しい人を偲ぶ。



逆に、嬉しい時にも人は泣く。今でも忘れられないのが、俺が妻と交際中に、彼女の誕生日に指輪をプレゼントした。車の中で彼女に手渡し、彼女にすぐに見るように言った。
彼女は箱を空け、中の指輪を見た瞬間、嬉しさで涙を流した。そして、喜んでくれた。
あの時の涙は本当に綺麗だった。キザな言い方だけど、どんなに綺麗な宝石よりも輝き、美しい涙だった。
俺は、その時に決めた。「この人にもっともっと、今と同じような、いや、それ以上の輝く美しい涙を流してあげられる男になりたい」ってね。
流させた数はまだまだ足りないけど、この思いは今でも変わらない。


男でも、悲しい時は涙を流せ。男なら、宝石の様な涙を妻に、彼女に流させろ。
それが男だと俺は思う。

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