俺の独り言(シニア男の本音トーク)のブログ

台湾東部、花蓮に家族で移住したシニア世代に突入した中年男の本音トーク。同年代に送り届けたい独り言。若い世代に残したい独り言。

人命最優先で非難も恐れない台湾と非難を恐れる日本

花蓮の名物といえば、台風と地震。
台風の威力は半端ではない。暴風雨とはこういうものを言うんだなあと実感するほど。
雨は渦を巻きながら横からも下からも降りつける。風はバイクが宙を舞うほどの威力。


地震は、まず最初に地鳴りがする。その後、揺れが始まるが、横揺れ、縦揺れ、何でもありという感じ。震度は大体が5弱。しかし、花蓮の人は地震では驚かない。
慣れているのだろう。俺たちも地震には慣れてしまった。


今年は日本が台風の当たり年のようだな。でも、こういう時は注意が必要。先日の台東に上陸したような、超大型の台風が花蓮を直撃する可能性が高い。
数年前もそうだった。それまでは、ほとんどの台風が日本へ向かったのに、突然、大型の台風が出現し、猛スピードで花蓮に上陸。花蓮上陸後は、よほど花蓮観光をしたかったようで、一晩中、花蓮上空で台風が留まった。おかげで花蓮はズタズタ。道路は封鎖され、鉄道も止まる。至る所で土石流が発生。一晩で山の風景も変わってしまうほどだった。


自然の猛威の前では人は無力だ。如何に備えをしていても、予想外の威力で何もかもを奪ってしまう。


阪神淡路大震災の時も、震災後、「これで関西は終わった」と思うほどの被害が出た。
しかし、見事に震災から復興を遂げた。
すると人間というのは時代の流れとともに、被災者の方以外は、あの時の光景を忘れてしまう。


関東の人に聞くと、震災直後は関東でも震災に備えての準備など騒がれたが、いつの間にかそれもなくなり、数年もすると、人々の記憶から消えていたという。
そして、311が発生。東北や関東地方にも大きな被害を及ぼした。


今度は関西の人に聞くと、震災直後は、阪神淡路大震災を思い出し、改めて、震災に備える事の大切さを感じたが、時間と共にその意識が薄れていったという。


日本も台湾同様、地震、台風で大きな被害を出している。特に、台風は毎年やって来る。
そして、毎年のように土石流などで大きな被害を出し、尊い命が奪われている。


台湾では、以前にもこのブログで書いたが、台風が来ると分かった時点で、まだ、何の兆候もない時に、先に、危険地域の住民は強制的に避難を命じられる。そして、その地域への進入路は完全に封鎖され、警察、軍隊が警備にあたる。だから、留守宅に泥棒が入る事もない。


地震は突然やって来るので難しいが、台風は予報が出るのだから、幾らでも予防策はあると思う。
当然、避難したものの、台風が進路を変え、結局は、台風が来なかったという事もあるが、文句を言う住民はいない。これがもしも日本なら、住民もそうだが、マスコミも問題視して取り上げる。何もなかった事を喜び、尽力してくれた警察や軍隊に感謝する台湾人と、何事もなかったのに、避難させられたことを非難する日本人。
万が一、非難をされても、人命最優先の策をとったことに自信と誇りを持つ台湾の地方行政と、非難されることを恐れ、自分たちの体面だけを考える日本の地方行政。


さあ、あなたはどちらを支持しますか。


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