俺の独り言(シニア男の本音トーク)のブログ

台湾東部、花蓮に家族で移住したシニア世代に突入した中年男の本音トーク。同年代に送り届けたい独り言。若い世代に残したい独り言。

機械に指示されて走るのは嫌だ。勘ナビを信じて走るだけ。

世の中は本当に便利になった。
例えば、ドライブやツーリングに出る時、カーナビ、携帯ナビがあれば、道に迷うことなくほとんど時間通りに到着できる。
俺も仕事の時はナビを活用する。しかし、プライベートな時間、ナビは極力使いたくない。機械に自分の進む道を指示されるのがどうも気に入らない。
そう、俺はへそ曲がりで頑固者。古い人間だ。


地図を見て道を探すという特技も今では使うことがなくなった。


そこで活躍するのが「勘ナビ」自分の勘を信じてひた走る。この「勘ナビ」、正解率は今のところ五分五分。自分ではもっと高いと思っているが、妻に言わせれば五分五分だそうだ。


俺たち夫婦は時々、何の目的もなしにバイクに乗り、ツーリングを楽しむ。
行き先も決めず、ただ気の向くままにバイクを走らせる。これは、車ではダメなんだよな。後ろに妻を乗せ、風を感じながら走ることに意味がある。
背中に感じる妻のぬくもり。前からは爽やかな風が俺に吹き付ける。
街の香り、緑の香り、海の香り、風の香りを全身に受けてバイクを走らせる。


行き先を決めていないので、知らない道へと出ることが多い。と、いうより、あえて、知らない道へと入って行く。もちろん、ナビなど使わない。
知らない道の先には、知らない世界が待っている。期待と不安が交差しながら、ひたすらに知らない道を走る。途中で交差点があると、その時の直感でどちらに進むかを決める。絶対に止まって考えることはしない。
疲れたら、道端にバイクを止めて、妻と色々な話をする。子供のこと、仕事のこと、将来のこと、夢のこと、色々だ。そしてまた、バイクを走らせる。


余計な場所で止まって、考えることはしない。時間の無駄だ。
走りながら先を考える。想像する。そして、自分の勘だけを頼りに走る。走りながら妻にも意見を聞く。


全く知らない場所へ出る。そこで出会う人々。草花。動物。鳥。すべてが「はじめまして」だ。それが新鮮で楽しい。


もしかすると、もう二度と会うことのない人もいるかもしれない。だから、出会いを大切にし、出会えたことに感謝する。すると、不思議と、また会える。


俺たちが目的なしのツーリングに出るのは決まってお昼から。
今の時期、日暮れは6時過ぎ。暗くなるまでに家に到着する必要がある。家で、腹を減らしたワン公達が待っているから。
だから、余計な事は考えず、ただ走る。道に迷ったとしても、自分の勘を信じて走り続ける。絶対に来た道は引き返さない。迷えば迷ったで、また、別の道を探して走るだけ。
機械には支配されない。


まるで人生と同じだよな。俺も人生の折り返し地点はとっくに過ぎたシニア世代。
夕暮れが近づいている年齢だ。(日暮れにはまだ時間はあると思うけど)
だから無駄に止まることは出来ない。信じた道をただまっすぐに進むだけだ。
迷いはないと言えば嘘になるが、迷ってはいる時間があれば、前に進むだけだ。進みながら、妻の意見も聞きながら、自分の道をひた走るだけ。


もちろん、バイクの手入れはきちんとしてだ。人間と同じ。

×

非ログインユーザーとして返信する