アドベンチャーファミリーの我が家、無事に引っ越しも終了した。
しかし、台湾の家主は本当にタチが悪い連中が多い。今回はその最たるものだった。
色々と難癖ばかりつけてきて本当に困った相手だった。息子が法学部で勉強しているとの事で、息子を連れてきて、「台湾ではこういった場合は、あなたたちが責任を持つべき事」などともっともらしいことを並べたが、あいにく、俺も、法学部卒業。俺の卒論は、「日本、アメリカ、フランス、台湾における契約法の比較法研究」であったので、台湾の法律も勉強していた。まさか、こんな場面で役に立つとは思わなかったが、こちらは、理論整然と法律の基づいての話を進めていくと、最初は強気だった家主も徐々にトーンダウン。家主も息子も、法的にどちらが優位かは判っていたが、家主の嫁さんが一人で興奮。
挙句の果てには、「警察を呼ぶ」と言ったので、「どうぞ、呼んでください。ただし、警察は民事不介入ですよ。今、我々が話をしているのは民事であって、刑事ではありませんからね」と返答。以前にも言ったが、台湾人はこちらが外国人だとわかると、すぐに「警察を呼ぶ」という。そう言えば相手が驚き、言いなりになると思っている。
所有権、占有権についての説明もして、さらに、相手方の契約内容の過大解釈の過ちも指摘した。息子と家主は撃沈だが、嫁さんは最後まで抵抗していたので、「わかりました。これ以上あなた方とお話をしていても決着しないでしょうから、後は、法に基づいて、裁判所で話し合いをしましょう」とこちらが言い出すと、息子と家主が顔色を変え、必死に嫁さんを抑え込んでいた。

と、言うことで、今日は、妻の夫に対する影響力について書いてみよう。
夫の価値を上げるも下げるも、妻の言動ですべてが決まると言っても過言ではない。
「そんな事はない。世間での価値は俺自身が上げている」と思い込んでいるシニアおじさんが居たならば、それは大きな勘違いだぜ。
自分ではそのように思っていても、実際に世間では、妻の言動でその家の夫の価値、世間での価値が決まる。

歴史上でも、妻の言動によって、とんでもない方向へ国を進めてしまった政治家も少なくはない。大統領に成れたはずが、妻の言動で、その座を逃した候補者もいる。

妻とはそれだけ影響力が大きいということだ。では、どうすれば、妻の影響力が良き方向へと向かうことが出来るかだが、これには、子供の頃からの家庭内教育と環境が大きく影響する。母親が父親をバカにしている様な家庭では、絶対に、良き妻など誕生しない。
結婚相手を選ぶ際、男性はまず、その相手の母親を見ろと言われる。その子の母親を見れば、どのような家庭教育、家庭環境で育ったのかがわかるし、必ず、その子自体も、母親と同じようになる確率が高い。これは逆の場合も言える。女性はまず、相手のの父親を見ればいい。

「ちゃんと勉強しないと、お父さんの様になるよ」とか「お父さんは何時まで経っても出世しない」とか、父親の価値を家庭内で下げるのは他でもない妻なのだ。
しかし、だらと言って、妻ばかりを責めることは出来ない。夫が妻を大切にし、心から愛してさえいれば、妻の口から子供に対して、父親の悪口などでない。
そう、結局は、夫に責任があるのだ。
夫の妻に対する態度が、結果的には自分の価値を左右するということを忘れてはいけない。

俺は事あるごとに書いているが、夫婦の会話って本当に大切なんだぜ。夫婦の会話が全ての事柄に影響するのだ。
子供の将来にも影響するし、夫婦間の信頼、愛情にも影響する。そして、最終的には、そのすべてが世間での評価につながるのだ。

父親は毎日少ないお小遣いから昼食を切り詰めているのに、妻は、お友達と見栄を張っての豪華なランチタイム。さらには、カルチャースクール。子供や自分はブランド品の洋服を着て、主人にはユニクロやスーパーでの特価品を着せている様ではダメだな。
自分が本当に幸せになりたいのなら、妻は夫を、夫は妻を最優先に考えてみな。
そうすれば、全ての運気が変わるはずだぜ。

シニア世代のおじさん達よ、もっともっと妻を愛せ。シニア世代のおばさん達よ、もっともっと夫を愛せ。いいかい、子供をいくら愛しても、子供はいつか必ず独立していく。好きな相手が出来れば、その人が第一になる。俺達だってそうだったろう。
だからさ、愛する対象を間違えず、もっと互いのパートナーを愛するんだ。

時々は妻に対し「綺麗だよ」「愛しているよ」「お前と一緒になれて、俺は本当に幸せ者だよ」という言葉をかけること。だって、本当にそう思ったから結婚したんだろう。
永年夫婦をやっていると、改めて言うのも恥ずかしいなんて思っているのは大間違いだ。
永年夫婦をやっているからこそ、相手に対しての言葉は重要なんだよ。

妻の影響力の大きさを夫は忘れるなよ。