俺の独り言(シニア男の本音トーク)のブログ

台湾東部、花蓮に家族で移住したシニア世代に突入した中年男の本音トーク。同年代に送り届けたい独り言。若い世代に残したい独り言。

弱音も吐けない様な弱い人間になるなよ

昨日、あるSNSの書き込みで「残業を苦に自殺するのは弱いからだ」という内容の書き込みを見た。まあ、各人の考え方があるので、一方的にこの書き込みをした人を批難する気はない。持論を書き込むのは自由だ。


俺は、以前にも書いたが、「自殺する人が弱い」という一言で片づけるのは如何なものかと思う。確かに、自ら与えられた命に終止符を打つというやり方には賛成出来ない。
病や事故で、生きたくても生きられなかった人の事を考えると、自殺は許されない行為だと俺は思う。
しかしだ、精神的に一人の人間をそこまで追い込んだ企業を俺はもっと許せない。
「日本人はすぐに弱者に同情し、味方をする」という意見もあるだろう。「自分の若い頃は週に何十時間も残業をした。当たり前だった」と豪語する人もいるだろう。
しかし、そういった思考回路になっている人こそ俺に言わせれば狂っていると思う。


世の中には常に弱者と強者が存在する。弱者を守ることは当たり前の行為だ。そうでなければ、この世の中、強者が好き勝手を行い、まさに、独裁者社会になってしまう。
弱者が弱音を吐ける場所がないという事に問題があるのではないだろうか。
人間、弱音を吐くという事はとても大切な事だ。すべてを吐き出すことによって、少しは心が楽になる。心にゆとりが生まれる。だからまた、次へと頑張れる。
会社内にも、家庭内にも、友人同士でも、その弱音が吐けないという今の社会。弱者はどんどん追い込まれていくだけだ。


追い込まれた人間は必ずその兆候がある。それを同僚なり、家族なり、友人なりが如何に素早く見抜き、手を差し伸べることができるかだ。


俺はいつも子供に対して言っている。「弱音は吐け。強がるな。弱音は吐きっぱなしでいいんだ。自分の心の中から弱音をすべて吐き出せば、残るのはやる気、勇気、元気の3つの気だけだ。弱音も吐けない様な弱い人間にだけはなるな」とね。


そして、親として子供の微妙な変化を素早くキャッチすることだ。そして、こちらから救いの手を差し伸べてやることだ。これは、部下、同僚、友人の場合でも同じだ。


部下がいっぱいいっぱいになっていることすら見抜けない様な上司は、上司失格だと俺は思うね。
「自分の時は週に何十時間も残業した」これが自慢か?とんでもない話だ。俺はこういう事を言う人を尊敬は出来ないし、「凄い」とも思わない。逆に、「よほど要領が悪く、段取りの出来ない無能な人だったんだ」と思うね。そして、「残業しなければ回らない様な会社なんだ」と思うね。


この様な事を自慢する上司ほど、部下の変化には鈍感だ。上司の最も大切な要素は、部下を如何に効率よく働かせるかだよな。そのためには、部下一人一人の体調の変化、心の変化を素早く読み取れる人でないとダメだ。


部下が本音を語ってくれるような職場環境を作れない様な上司は、降格にするべきだね。もっと極論を言うならば、社員の職場環境が正常か否かを見抜けない様な重役、社長は退任するべきだ。


俺は今の日本の経営者はもう一度原点に戻って、「会社はだれのために存在するのか」「何のために存在するのか」「何を目指すのか」を考え直すべき時にきていると思う。立派な経営理念を掲げていても、それが実践されなければな何の意味もない。
「顧客のための会社」「顧客に幸せと喜びを届ける会社」だというなら、その顧客へのメッセンジャーである社員を最優先に考えなければ、顧客には何も届ける事など出来ない。


例えば、法律で残業を一切認めないという法律が出来たとしよう。そうすると、会社は潰れるだろうか。日本経済は衰退するだろうか。俺は逆だと思う。今よりも活性化されると思う。会社側も働き方を見直すだろう。社員の中には、朝はどうしても苦手という人もいるだろう。夜の方が効率があがるという人がいれば、その人たちは、夜に仕事をすればいい。一つのデスクを、一つの仕事を二人ないし三人でシェアすればいい。


医者だって同じだ。デイシフト専門の医者とナイトシフト専門の医者に分ければいいじゃないか。そうすれば、今の様に過酷な医者の労働条件も変えることが出来る。
24時間眠らない社会。しかし、その社会で生きる人は十分な睡眠も取れるようにする。そのためには、デイシフト、ナイトシフトを確立し、一つの仕事を複数名でシェアすればいい。


まあ、夢の様な話かもしれないが、その気になれば、決して夢の様な話ではなくなる。


可能性をいっぱいに秘めた若い人達の能力を育てるために、今、俺たちシニア世代がやるべきこと。それは、今までの常識を捨て、新しい形態を作り上げていくという事ではないだろうか。そして、無責任に「弱い」とか「弱音を吐くな」などと言わず、若者達がもっともっと弱音を吐ける様な環境を作ってやるべきではないだろうか。


俺はそう思うけどなあ。









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