俺の独り言(シニア男の本音トーク)のブログ

台湾東部、花蓮に家族で移住したシニア世代に突入した中年男の本音トーク。同年代に送り届けたい独り言。若い世代に残したい独り言。

後悔しない妥協、義務を果たしてこその権利の主張 

台湾東部、花蓮に移住してから今日まで、どうしてもやりたかった事の一つとして、花蓮産のバナナを使ってバナナジャムを作ることだった。
日本でもバナナジャムは売っているようだが、原料となるバナナはフィリッピン産。
フィリッピン産バナナと台湾バナナの方とでは、甘さ、香りが全く違う。やはり、バナナの王様と言えば台湾バナナだ。


しかし、日本では台湾バナナは非常に値段が高い。一方、産地である台湾では値段の安く、種類も豊富にある。
台湾では、香蕉、芭蕉、旦蕉といった3種類のバナナが主流である。
香蕉は、日本でも販売されている台湾バナナ。甘くて、粘りもある。芭蕉は、香蕉よりも皮が薄く、太くて短い。味は、不二家のネクターに似た味で、とてもフルーティーな味がする。旦蕉は、別名モンキーバナナとも言われている、短いバナナ。


俺が求めていたバナナジャムの条件は、(1)砂糖は一切使用しない。(2)使用する原料は、バナナとハチミツのみ。(3)バナナもハチミツも花蓮産。(4)バナナとハチミツは無農薬栽培である事。(4)防腐剤は使わない
この4つが絶対に譲れない条件だった。


まずは、花蓮産無農薬栽培のバナナと花蓮産無農薬農場から取ったハチミツを探すことだった。
色々な農場を回り、やっとの事で見つける事が出来た。


次に、前述の3種類のバナナででジャムを作り、瓶詰にした。


その結果、芭蕉は、温めると発酵を始め、アルコール成分が出てくる。最後には、瓶が破裂した。


旦蕉は、短すぎて、量が取れない。味も今一つだった。


最後に残ったのが、香蕉。これは問題なくジャムにする事が出来た。後は、どの程度熟した状態でジャムにするかという事だ。
色々な状態で試してみた。何度も何度も作っては試食。知り合いにも試食してもらい、率直な意見をお願いした。試作品を作っては「違う。この味じゃない」の繰り返しが続いた。正直、何度も「もうこの味でも良いかなあ」と思った事があった。
しかし、妥協はしたくなかった。どんなに時間がかかっても、自分が納得のいくバナナジャムにしたかった。
構想から5年。やっとの事で、どの状態でジャムにするのがベストなのかが分かった。
甘さ、香り、後味が最高の無農薬台湾バナナジャムが完成した。


嬉しかったねえ。自分が求めていたバナナジャムがやっとのことで完成した。
「あの時、変に妥協していたら、この味にはたどり着けなかった。妥協しなくてよかった」と思ったねえ。


人間、妥協する事も必要なのかも知れないが、こだわりを捨ててまでの妥協は俺はしたくなかった。頑固者かもしれなあ。


意見が違う者同士が話し合いをし、何かを決定しなければならない場合、お互いの妥協点を探り合うという事がある。
しかし、この様な場面でも、自分の信念を曲げてまで妥協するというのは如何なものかと思う。その時は仕方なく妥協したとしても、必ず後で、不満が出てくる。そうなると、人間っていう生き物は、「だからあの時、俺は反対したんだ」と愚痴が出たり、陰口を言うようになる。


ただ最近感じるんだが、日本人は妥協する事に慣れっこになってしまったのか、或いは又、信念というものを持たなくなったのか俺には判らないが、簡単に自分の考え、意見を引っ込めてしまう人が目立つように思う。


その分、自分の権利の主張だけは立派にする人が多いなあ。権利を主張することは大切だけど、権利を主張する限り、まずは、自分の与えられた義務をきっちりと果たせているかって事を俺は聞きたい。
自分に与えられた義務を不履行。しかしながら、権利だけはちゃっかりと主張する。これって変じゃないかなあ。俺は納得がいかない。


家庭内でも職場でもご近所付き合いでも同じだ。少なくとも、自分自身はきちんと義務を果たして、その上で、権利の主張をしようぜ。


バナナジャム完成の話から、何だか、全く関係のない話になってしまったけれど、そこは、俺は独り言ってことで勘弁してくれよな。


後悔するような妥協はしないこと。義務を果たしてから権利の主張はする事。
簡単に言えば、これが今日、俺が言いたかった独り言。


無農薬栽培の台湾バナナジャム  砂糖・添加物は一切含まれていません

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